楽しいだけじゃない?ソロキャンプでの注意点
恐らくこの記事に辿り着いた方はもう既にソロキャンプをしている人だったり、興味を持って始めようとしている人だと思いますので、ソロキャンプの楽しさについては今回はあえて触れません。
今回お話したいのは、ソロキャンプをする上で「気を付けておかなければいけない事」です。
勿論、火の後始末やキャンプ場でのマナー等いろいろ書くべきことはあるのですが、特に今回は対人関係のトラブルや窃盗に関してです。悲しい事ですが、キャンプ場に来る人すべてが無害な人とは限らないのです。
普段は良い人でもお酒や外の開放感で人格が変わってしまう人だって居るはずですし、邪な考えを持ってキャンプ場に来る人がいても不思議ではありません。街中に比べて明かりも人気も少ないキャンプ場は、悪い人にとっては最高の環境です。
そんな中、キャンプで自分の身を守るものはテントのみ。いくら高いテントといえど所詮は布、雨風は凌げても人間の悪意はどうでしょうか?
ここからは、対策と予防についてお話します。
盗難について
見かけることが多いトラブルが盗難です。特にヘリノックスのチェアやガソリンストーブ等、高額なのに軽くてコンパクト、つまり持って行きやすいものが狙われる傾向があるようです。
「キャンパーに悪い人は居ないから大丈夫」はとても危険な考えです。どの分野でも人が集まれば悪い人も紛れこみますし、そもそも「キャンパー」じゃない人が盗み目的で来る可能性だって捨てきれません。
あくまで想定ですが、キャンプブームが来ている今、高額なキャンプ用品を狙った窃盗団が今後出てくる事もありえます。大げさかと思う方もいるでしょうが、用心するに越したことはありません。
盗難の対策
盗難に遇うシチュエーションで多いのが就寝中と外出中です。寝る前にキャンプ用品はしっかりテント内に片付けておき、外に放置しないようにしましょう。必要なら車の中にしまいに行くのも効果的です。
キャンプ場に備え付けの温泉に入りに行く場合や買出しの場合も同様にテントや車にしっかり保管してから行くようにしましょう。車は鍵掛けられますが、テントの場合は入り口に南京錠をかっておくと効果的です。
盗難の予防
もし、隣近所にキャンパーさんが居れば一言挨拶しに行くのをおすすめします。隣にテント張っている居る人がどんな人なのかなんとなく知れるチャンスですし、もし何かあったときに助けを求めたり、情報を提供してくれるかもしれません(勿論高望みしてはいけませんが)
挨拶することで、その後お互いに気持ちよくキャンプできるという良い副産物もありますので積極的に挨拶しに行きましょう。
対人トラブルについて
最近SNSで見て衝撃的だったのが、「女性ソロキャンパーのテント内に男性が勝手に入ってきた」という出来事。
幸い女性の方は無事だったようですが、とても怖い思いをされたと思います。
今までこういう事が実際に起きたという話を耳にする事が無かったのですが、良く考えてみれば起こっても不思議じゃないほど環境は整っています。始めのほうに書きましたが、街中に比べ、明かりも人気も少ないキャンプ場。男性女性関わらずこういう事が起きる可能性を強く認識しなければなりません。
対策
思いつきやすいのは薪割りに使うナイフや斧などの刃物を枕元に置いておくだったり、防犯ブザーを用意しておくだったりですが、それはあくまで「最後の砦」だと思っていたほうが良いと思っています。
実際、襲われているとはいえ刃物を人間に躊躇なく向ける事が一般人に出来るでしょうか?女性なら尚更です。そのスキにその用意していた刃物を奪われてしまったら、状況はさらに悪化してしまいます。
防犯ブザーも、もし周りに音を聞いて助けに来てくれる人が居なければ無意味なものになってしまいます。
一番大事なのはそもそもそうならない為の予防だと思います。最後の砦としてこれらの物を用意しつつ、意識を一番向けるべき所を次に書きます。
予防
盗難のお話の時にも書きましたが、もし隣にキャンパーさんが居れば挨拶しておくこと、理由は盗難の時と同じです。できれば家族連れの近くに設営しておくのも良い案だと思います。
そう都合よく良さげな家族連れキャンパーさんに出会えず、キャンプ場の雰囲気も嫌な感じがするのであれば、「勇気ある撤退」つまりは「帰る」決断が大事になってきます。
わかります、楽しみにしていたソロキャンプです。多少無理してでもそのまま続行したい気持ちは凄く分かるのですが、これからの人生まだまだ行くチャンスはあるのではないでしょうか?
万が一強行してトラブルに遇い、身体や心に大きな傷を負ってしまったらきっと一生後悔することになると思います。もうソロキャンプなんてしたくなくなってしまうかもしれません。
そうならない為に是非、勇気ある決断を推奨します。
これだけはやめて
すこし話が変わってしまうかもしれませんが、被害に遇われた女性のSNSのコメント欄に「熊よけスプレーを護身用に持っておけ」というのがあったのですが
これだけは絶対にやめてください。
名前の通り熊に対して使う強力な催涙スプレーです、人間がモロに浴びれば最悪の場合失明してしまいます。
「そんな事するやつは失明してしまえば良いんだ!」と思った方。そうなれば必ず事は大きくなり、救急車が来て警察が来ます。もし万が一それで過剰防衛と判断されてしまったら、失明させてしまった事実があればかなり不利な状況になります。
なによりテントの中でそんなもの使えば、使った本人も直撃を避けられません。コメントした方はもしかしたら冗談だったのかもしれませんが、念のため書かせて頂きました。
まとめ
今回の話を簡単にまとめると、キャンプ用品や貴重品の管理は徹底して行い、近隣のテントに挨拶し、少しでも嫌な感じがしたら帰る。という事になります。
簡単に言いましたが、いざ実践するとなると結構大変です。(特に帰る決断)ですが、何より大切なのは、自分の身体と心が傷付かないようにする事です。
日常で負った心の傷を癒しにキャンプへ行って、それ以上の傷を負ってしまっては元も子もないです。
ソロキャンプを行う際には、こういった事が起きないように予防、対策を頭に入れておき、ある程度の覚悟をして臨むくらいがちょうどいいと思います。